大腸内視鏡検査
大腸内視鏡検査とは
肛門から内視鏡を挿入し、全大腸の粘膜にできた病変を直接観察する検査です。大腸の癌やポリープ、炎症性の病気などがわかります。他の検査と大きく違うところは、表面の色や模様、出血の様子などを直接観察できるため、より早期の病変を発見できるという点です。
大腸内視鏡検査を楽に受けていただくために
大腸内視鏡検査は「つらく苦しい、痛い検査」と一般に思われています。しかし、大腸癌は近年増加しており、内視鏡を受けるのをためらっておられる間に、病気が進行してしまうことを時に経験します。
そこで当施設ではより楽に検査を受けていただけるように最新の機器を導入しております。
内視鏡用炭酸ガス送気装置(UCR)
大腸挿入時には、腸管の形を変えることのないよう、ごく少量の空気を入れながら観察しつつ挿入します。そして内視鏡が一番奥の盲腸に到達した後は、比較的多くの空気を入れてよく観察しながら帰ってきます。観察が終わると順次空気を抜きながら戻ってきますが、どうしても途中に空気が残ってしまいます。空気は腸管から吸収されづらくそれが、大腸内視鏡検査後の腹部膨満感や痛みにつながっていました。
当院では空気の代わりに二酸化炭素を送気しております。二酸化炭素は、腸管から速やかに吸収され、呼吸により体外に排出されます。この使用により大腸の挿入も容易になり、検査後の不快な症状は激減します。この点でも患者さんに優しい検査を心がけております。
検査までの大まかな流れ
- 検査の7~10日前に、事前説明のため来院していただき、腸管洗浄剤、下剤などをお渡しいたします。
- 検査前日より食事は『検査前日おすすめメニュー』を参考に、食物繊維などが少ない食事を摂っていただきます。
- 検査前夜には下剤を服用していただきます。普段便秘がちの方は他に、もう一種類下剤を追加していただきます。
- 検査当日は、腸管洗浄剤を朝7~8時頃から2~3時間かけて全量飲み、3~4時間後に落ち着いてから、検査にお越しいただきます。
注意点など
- 腸管洗浄剤は、あまり早く飲みすぎると、吐き気が出ることがあります。
- 洗浄剤の味がどうしても嫌だという時は、うがいをしながら飲むと少し楽に飲むことが出来ます。
- コップ1~2杯程度の水は飲んでも差し支えありませんが、洗浄剤の濃度が変わってしまうので、飲みすぎない様に注意してください。
- 定期的に服用する薬のある方は、状態が落ち着いてきた11時頃を目安に服用するようにしてください。
(洗浄中は、薬を飲まれても出てしまう可能性があります。)
- 当日、糖尿病の薬、インシュリン注射などは中止して下さい。
(低血糖を起こす可能性があります。)
検査費用
健診や人間ドックで「便潜血陽性」を指摘された場合、保険診療(二次検査)として取り扱います。
ご受診の際は必ず保険証をお持ち下さい。
検査項目 |
保険診療(3割負担) |
大腸内視鏡検査(観察のみ) |
5,000円~6,000円 |
大腸内視鏡検査 + 生検 |
9,000円~18,000円 |
ポリペクトミーポリープの切除 |
20,000円~30,000円 |
ポリペクトミーは5mmから1cm程度の大きさのもので、当施設で安全に切除できるものに限ります。大きなものや、出血などのリスクの高いものは病院紹介となります。
※初診料・再診料は金額に含まれております。
※前処置薬や鎮痛剤などの薬剤は金額に含まれております。