乳腺超音波検査結果の見方
乳房に超音波をあてて、内部からの反射波を画像にして、異常があるかないかを診断します。
放射線を使わないので、妊娠している方にも安心です。
乳腺超音波検査
乳腺腫瘤
周囲乳腺組織とは異なった成分が塊をなしているもの。良性疾患と悪性疾患があります。
腫瘤の形状や、その他様々な超音波所見によって判定します。
乳腺のう胞
液体のたまった袋のようなもの。しこりのように感じることもあります。
特に治療の必要はありませんが、大きなのう胞で痛みがあったり、しこりが気になる場合は、専門医受診をおすすめすることがあります。
乳腺のう胞(集簇性)
多数の小さなのう胞がある範囲に限局して集まっている状態。
その分布などによっては精密検査をお勧めすることがあります。
非腫瘤性病変
周囲乳腺あるいは対側乳腺とは性状の異なる、腫瘤像として認識しがたいもの。良性疾患と悪性疾患があります。
その形状や分布、病変内の石灰化の有無など、様々な超音波所見によって判定します。
乳管拡張
母乳が通る管である乳管が様々な原因により拡張した状態。
妊娠後期~授乳期などの正常乳腺でも見られます。
乳管内病変
拡張した乳管内に、石灰化や腫瘍などがある状態。良性疾患と悪性疾患があります。
血液の混ざった乳頭分泌液が出る場合や、乳管壁・内腔の性状などによっては、専門医受診をお勧めすることがあります。
乳腺石灰化
乳腺の石灰化とは、何らかの原因によりカルシウムが乳腺内に沈着したことをいいます。
良性疾患にみられる石灰化は粗大なものが多く、乳癌ではしばしば微細な石灰化がみられます。
その分布や大きさ、その他の超音波所見と総合して判定します。